以前、「建設・建築業界の転職先は発注者がおススメ」という記事を掲載しました。
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一般的に建設の専門部署がある企業は大手が多いです。
建築に関するスキルはあるけど、現在の職場に何らかの不満・不安があるもいらっしゃると思います。
例えば、設計事務所やゼネコンなどで、長時間勤務、休日出勤、屋外での過酷な環境での業務、クライアントとの関係、薄給激務などなど。
それらを解消する一つの手段として転職があげられます。
そのような場合、転職先のひとつの選択肢として、発注者を検討してはいかがでしょうか。
しかし、大手企業が本当に正社員で建築技術者を募集しているのか、疑問もあると思います。
実際どれくらい需要があるの?
そこで、2024年7月20日時点において、今どんな発注者に関する正社員の求人があるのか調べてみました。
私は就職エージェントなどに登録していません。
なのでこれからご紹介する情報はネットで調べれば誰でも見れます。
なお、求人情報をそのまま載せるのは著作権の問題もあるので、要約・抜粋してご紹介したいと思います。
発注者の求人情報(抜粋) 2024年7月20日時点
1.大手都市銀行
必須 所定の実務経験など
歓迎 建築、電気実務経験
学歴 大学 大学院
年収 数百万円~千数百万円
就職人気ランキングで上位常連の大企業です。新卒だと入るのは非常に難易度が高そうです。資格の必須条件はありませんが、実務経験に重きを置いているイメージです。維持管理や新築など建設全般に関われそうです。
2.地方銀行
必須 所定の実務経験など
歓迎 二級建築士以上 二級建築施工管理技士以上
学歴 大学 大学院
年収 数百万円~約1000万円程度
某大手ホールディングス傘下の地方銀行です。資格の必須条件はありませんが、二級建築士や二級建築施工管理技士を歓迎とのこと。実務経験に重きを置いているイメージです。維持管理や新築など建設全般に関われそうです。
3.大手電力会社
必須 所定の実務経験など
歓迎 一級建築士、1級建築施工管理技士、建築設備士など
学歴 大学 大学院
年収 数百万円~約1000万円程度
地方の電力会社。就職人気ランキングで上位常連の大企業です。所定の実務経験が必須。資格は必須ではありませんが、あった方が有利なのは言うまでもないでしょう。新築が主な業務内容のようです。
4.大手コンビニ
必須 所定の実務経験など
歓迎 業界未経験
学歴 高等学校、高等専門学校、専修・各種学校、短期大学、大学、大学院
年収 数百万円
誰もが知ってるコンビニです。お店の建築業務。当然と言えば当然ですが扱える建物は店舗に限定されそうです。学歴条件は緩いです。興味を持ったのは、実務経験が必須であるにもかかわらず、業界未経験を歓迎していることです。これは何を意味しているのでしょうか。同業他社への情報漏洩を危惧しているのでしょうか。
5.アミューズメント施設
必須 所定の実務経験
歓迎 記載なし 資格は不問
学歴 不問
年収 数百万円
某アミューズメント施設の施設管理業務です。新規出店に関わる場合もあるようです。施設の認知度は高いと思います。所定の実務経験以外は、学歴や資格は不問なので門戸が広い印象を持ちました。
6.大手総合商社の不動産事業に関する100%子会社
必須 一級建築士
歓迎 所定の実務経験
学歴 高専 大学 大学院
年収 数百万円~約1000万円程度
国内トップクラスの総合商社の100%子会社です。不動産事業ということで、用地の仕入れから工事に至るまで幅広い領域で関われそうです。一級建築士が必須条件です。
7.大手鉄道会社の100%子会社
必須 一級建築士
歓迎 所定の実務経験など
学歴 高校 専修 短大 高専 大学 大学院
年収 数百万円
誰もが知っている鉄道会社の100%子会社。駅の施設などの設計監理を行っています。一級建築士が必須条件です。
8.大手証券グループの100%子会社
必須 所定の実務経験など
歓迎 一級建築士、建築設備士、各種施工管理技士、電気主任技術者など
学歴 大学 大学院
年収 数百万円
誰もが知っている大手証券グループの100%子会社です。不動産関連業務、建築に関する維持管理などを担当。
まとめ
発注者に関する求人について、少し検索しただけでこれだけの情報を確認することが出来ました。
他にもまだまだありましたが、キリがないのでここまでにしたいと思います。
しかしこれらの情報は日々変化しますのであくまで参考としてください。
発注者に求められている人材は、所定の実務経験があることが大前提です。
そこに資格が加われば、更なる強みになると思います。
また、実務経験や資格を持っていても、大学卒以上の学歴を求められる場合があります。
建築のスキルを活かして発注者として大手企業に転職することにより、より安定した環境を得ることが期待できます。
また、建設プロジェクト全体を最上段から俯瞰的に見渡すことができ、スキルのさらなるレベルアップにつながります。
求人情報を検索してみて、興味のある企業を見つけることが出来れば、検討してみてはいかがでしょうか。
以上が、「転職を考えている建築技術者へ 発注者という選択肢。どんな企業の求人がある?」でした。参考になればうれしいです。最後までお読みいただきありがとうございました。