私は40代後半に社会人大学院にチャレンジしました。
今から5年ほど前のことです。
受験した経緯の記事はこちら
チャレンジした一番の動機は学位の取得です。
かつ、学位に加えておまけとして、何か新しい知識を得ることが出来ればいいな、くらいに思っていました。
それ以上の期待として、例えば、給与が上がるとか、昇進するなどの、過度な期待は一切持っていませんでした。
結果、2年で修了することができ、かつ、これまで全く知らなかったMOTや修士論文作成などの知識を得ることができて、当初の目標は達成しました。
以上により、目標を達成することができ、自己満足や達成感を得ることができたので、私が社会人大学院にチャレンジしたことは意味があったと思っています。
社会人大学院にチャレンジするかどうか、意味があるものに出来るかどうかは、個々の状況や目標によります。
出世や給与の向上が必ずしも保証されないことを理解した上で、以下のポイントを考慮して決定するのが良いでしょう。
修士の学位を取得したからといって過度な期待はしないことだね!
この記事では、社会人大学院のメリットデメリットを整理し、年代別に考察してみました。
社会人大学院に行くメリット
まずはメリットから
専門知識とスキルの向上:
専門分野での知識を深めたり、新たなスキルを習得することができます。これにより、現在の職務でのパフォーマンス向上や、専門性の高い業務への転職が可能になります。
キャリアチェンジの機会:
学位取得によって、新しい分野や職種に転職するための基礎を築けます。特に異業種へのキャリアチェンジを考えている場合、大学院での学びが大いに役立ちます。
ネットワーキング:
同じ志を持つ同級生や教授との交流を通じて、専門家としてのネットワークを広げることができます。これが将来のキャリアにおいて貴重なリソースとなることがあります。
自己実現と満足感:
学問的な興味や自己成長を追求することで、個人的な満足感や達成感を得られます。これは長期的なキャリアにおいても重要なモチベーションとなります。私の場合はこの部分の比重が大きかったです。
社会人大学院に行くデメリット
続いて想定されるデメリット
コストと時間:
学費や生活費、時間的な投資が必要です。仕事と学業の両立には大きな負担が伴います。特に家庭がある場合、そのバランスを保つことが難しいこともあります。
即時的なリターンが不確実:
社会人大学院を修了しても、すぐに出世や給与の向上が期待できるわけではありません。特に業界や企業によっては、学位があまり重視されないこともあります。
機会費用:
大学院で学ぶ時間を他の活動(例えば、新しいプロジェクトやビジネスの立ち上げ、異業種の経験獲得)に費やすことで得られる機会を失うリスクがあります。
このようなメリットデメリットをどのように判断するべきか考えてみました。
〇キャリア目標の明確化:
大学院での学びが自分のキャリア目標にどれだけ寄与するかを考えることが重要です。長期的なキャリアパスにおいて学位が役立つと判断できれば、投資の価値があります。
〇企業文化と業界動向の理解:
自分の業界や企業が学位取得をどれだけ重視するかを理解することも重要です。例えば、研究開発やアカデミックな分野では学位が重視される一方、他の業界では実務経験の方が評価されることもあります。
〇個人的な興味と学習意欲:
学問的な興味や学びたい分野が明確であり、その学びを通じて自己成長を実感できる場合、学位取得は大きな意義を持ちます。
メリットデメリットのまとめ
社会人大学院へのチャレンジは、必ずしも出世や給与の向上を保証するものではありませんが、専門知識の深化や新たなスキルの習得、ネットワーキングの機会、自己実現といった多くのメリットがあります。
自分のキャリア目標や個人的な興味と照らし合わせ、長期的な視野で判断することが重要です。
社会人大学院にチャレンジする年代別の考察
社会人大学院にチャレンジする価値は、個々の状況や目標によりますが、年代によってもそのメリットやデメリットが異なることがあります。
以下に、各年代別のポイントをあくまで一般論として考察してみました。
★20代の場合
・メリット:
キャリアのスタートダッシュ: 早期に高い専門性を持つことで、競争力のあるキャリアスタートが可能。
柔軟性: 学業と仕事の両立に比較的柔軟に対応できる。
長期的な投資: 若いうちに得た学位や知識は、今後のキャリア全体にわたって活用できる。
・デメリット:
実務経験の不足: 学位があっても、実務経験が少ないため、即戦力としての評価が低いこともある。
コスト負担: 学費や生活費の負担が大きく、返済のプレッシャーが長期にわたる可能性がある。
★30代の場合
・メリット:
キャリアアップの加速: 既に得た実務経験を基に、さらに専門性を高めることでキャリアアップが期待できる。
バランスの取れたアプローチ: 実務経験と学問的知識の両方を持つことで、よりバランスの取れた専門家になれる。
・デメリット:
仕事と学業の両立: 中堅社員としての責任が増し、仕事と学業を両立させるのが難しいことがある。
家庭との両立: 家庭を持つ場合、家庭生活とのバランスを取るのが難しいことがある。
★40代の場合
・メリット:
専門性の深化: 長年の経験を基に、さらに専門性を深めることで、エキスパートとしての地位を確立できる。
ネットワーキング: 大学院での学びを通じて新しいネットワークを築き、キャリアに新たな可能性をもたらす。
・デメリット:
時間的制約: 仕事や家庭の責任が増え、学業に充てる時間が限られることが多い。
キャリアリターンの不確実性: 学位取得後のキャリアアップや給与向上が必ずしも保証されない。
★50代の場合
・メリット:
キャリアのリフレッシュ: 新しい知識を得ることで、キャリアのマンネリ化を防ぎ、リフレッシュする機会となる。
後進育成: 得た知識を後進の育成に活かし、リーダーシップを発揮する機会が増える。
・デメリット:
リターンの短期性: 学位取得の投資に対するキャリアリターンが、定年までの期間が短いため、期待できるリターンが少ない可能性がある。
体力的な負担: 学業と仕事の両立が体力的に厳しい場合がある。
★60代の場合
・メリット:
生涯学習: 引退後の生涯学習として、知的好奇心を満たすことができる。
社会貢献: 得た知識を地域社会やボランティア活動に活かすことができる。
・デメリット:
キャリアリターンの限界: 学位取得後のキャリアリターンがほとんど期待できない。
学習の継続性: 長期間の学業に対するモチベーションや体力の維持が難しい場合がある。
まとめ
その人によって、年代によっても、社会人大学院にチャレンジする意義は異なります。
私の場合は前述のとおり社会人大学院にチャレンジした意味はありましたし、全く無駄ではありませんでした。
可能であれば若いうちにチャレンジした方が良いと考えますが、人それぞれ状況が異なるため一概には言えない部分もあります。
高齢だからチャレンジする意味がないとは言えません。
それぞれの年代で、個々のキャリア目標、生活状況、学びに対する意欲を考慮し、社会人大学院の意義を見極めることが重要です。
特に、長期的な視野で学びの価値を判断することが成功の鍵となるのではないでしょうか。
以上が、「社会人大学院にチャレンジする意味ある?無駄?50歳目前で修了した筆者の見解」でした。参考になればうれしいです。最後までお読みいただきありがとうございました。