50代を前にした専門学校卒だけど社会人大学院に行きたい。何をどう準備したか? 筆者の経験を紹介

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建築が本業の一級建築士の筆者が、社会人大学院に入学したのは2019年です。

2年で無事、修士課程を修了しました。

私が社会人大学院に行こうと思った動機は、2つあります

・修士の学位が欲しかったから。

昇進や昇給、転職、子供の教育など、何かには活かせるだろうと考えました。リカレント教育です。

今回は、私が社会人大学院を選んだ過程、入学するまでなにを準備したかをご紹介したいと思います。

とにもかくにも、家族の了解を得てからです。無事了解を得て、次のステップへ進みました。

目次

ネットでどんな大学院があるか、受験スケジュールなどを調べる

まずはネットで検索しました。

仕事場から通えて、昼間働きながら、夜学べることができる大学院がないかネットで探しました。

通信制大学院も調べましたが、当時は選択肢が少なく除外しました。

建築が学べる社会人大学院があればよかったのですが、残念ながら見つけられなかったです。

多くはMBAでしたが、MOTもいくつかヒットしました。

MBAは経営学の修士課程。MOTは技術を活かした経営。

私の本業は建築なので、技術経営の技術というワードからMOTが近いかなと思いました。

複数ある大学院のなかからイメージを固めていきました。

 その他、シラバスや授業時間割などで、どんな講義が学べるか、何時から授業が始まって何時に授業が終わるか、などを確認しました。不明な点は大学院へ問い合わせすれば、だいたい親切に答えてくれます。

大学院のHPに掲載されている修了生の声も貴重な情報源です。

受験スケジュール、必要書類も確認しておきます。

 大学院によって必要書類、書式は異なります。

大体は、志望理由書や職務経歴書、研究計画書などが必要になります。

それらを作成するのに準備期間が必要です。

また、最終学歴の卒業証明書が必要になるので、取り寄せに時間がかかると思います。

後述しますが、私の場合は出願資格の審査が必要でしたので、さらに準備期間が必要でした。

社会人大学院は、だいたい4月入学と9月入学があります。

私の場合は、4月入学でした。前年の8月ごろから準備を始めましたが、かなりバタバタした印象があります。

余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

出願資格があるかどうか

次に確認したのは、私は専門学校卒でしたので、出願資格があるのかどうかを調べました。

大卒の方は関係ないのでスルーしてください。

 専門学校卒でも大学院が行う個別の事前審査により、大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められると、大学院受験は可能です。

受験する可能性のある複数の大学院に確認しました。

 ある大学院の事務の方とお話ししたところ、一級建築士の資格を持っているとお話ししましたら、それでしたら大丈夫と思います、との回答でした。

その方がおっしゃっていたのは、高度な資格を持っていれば認められる可能性が高いということでした。

 実際、確認したほとんどの大学院、例えば一橋大学大学院や筑波大学大学院といった有名どころでも受験資格があると認められました。

しかし唯一、東京工業大学大学院だけは、例外なく専門学校卒では受験資格は認められないと回答がありました。

東京工業大学大学院はMOTがあったので残念でした。

それぞれの大学院により審査基準が違うようです。

今では試験制度が変わっている可能性もありますので、各自であらかじめ確認しておくことをおススメします。

とれる学位名を確認しておく

 MOTではどのような学位がとれるのかを検索すると、技術経営修士(専門職)が多かったです。

その他、技術経営プログラムという教育プログラムを掲げている、技術経営が学位ではない大学院もありました。

私はとにかく修士であれば、何の学位かは特にこだわりませんでした。

仕事と学業の両立が可能か確認する

私の生活圏は田舎なので、仕事場から大学院が集まっている都市まで、片道で約2時間弱かかりました。

まず目を付けた大学院の授業時間割を確認します。

仕事をしながら、学校に通えるかどうかを路線情報で具体的に検討しました。

勤務先はフレックスタイム制を使えたのは幸いでした。

仕事が終わる時間と、仕事場から学校までの通学時間を確認し、授業の開始時間に間に合うか確認しました。

無理があればだめです。

それと、授業が終わって家に到着する時間を確認。

就寝時間が確保できるかどうかです。

仕事と学業の両立で一番重要なのは、タイムマネジメントです。

時間に無理が生じると、気合ではどうすることもできません。

大学院へ入学することを決める際に、確認したことは何よりも時間でした。

また、自分の裁量で、ある程度、仕事を調整できたことも大きかったです。

ブラック企業では到底、仕事と学業の両立は無理だと思います。

大学院で何を研究したいか明確にしておく

本当はここがスタートだと思います。

面接試験では、ほとんど研究内容の話しに終始します。

何を研究したいのか、どう研究するのか、そのテーマに新規性はあるか、有効性はあるか等々。

当然、その裏付けとして、先行研究なども調べておく必要があります。

 面接中は、面接官から色々と質問やツッコミが飛んでくると思いますが、しっかりと自分の言葉で説明できるように備えておく必要があります。

 私の場合は、仕事面でこんな課題があって、それを解決するために、こんなことを研究したい、この分野ではこんな先行研究はあるが、この部分には触れられていないので、その部分をこんな風に、こんなスケジュールで研究したい、という感じで纏めました。

私は、事前に説明会に参加したり、研究テーマに沿った教員とのコンタクトなどはとりませんでした。

理由は面倒だったからです。

時間があれば、確認しておいた方がいいと思います。

余談ですが、入学してから研究室を決定しました。

私は、これまで学術的な経験がなく、研究計画書を作ったことが無かったので、書籍を買って準備しました。

以下が購入した書籍リストです。ご参考まで。

技術経営のワードを掲げる2つの大学院を受験

某国公立大学院と某私立大学院を受験しました。

時期は最後の選考の3月。面接試験日は1日違いでした。

いずれも筆記試験はありませんでした。

書類選考のあと、面接の結果で決定しました。

面接内容は、前述のとおり、研究内容に関する事柄が殆どでした。

結果は2つとも合格しました。

勤務先へはこのタイミングで、仕事面で迷惑をかけませんのでと伝えて、快諾してもらいました。

費用面など比較検討

合格発表日から入学金の振り込み期日まで時間がありません。

どちらにするのかすぐに決める必要がありました。

しかし、2つともほぼ同じタイミングの発表だったのが幸いでした。

知名度は某私立大学院が上でした。

今後の転職を考えるのなら、知名度が高い方がなにかと有利だと思います。

しかし私の場合、転職は全く考えていません。

 2019年当時の調べでは、学費は教育訓練給付金を考慮しても、某国公立大学院のほうがトータルで約80万円安かったです。

その他検討した項目は、交通費や通学時間ですが、いずれもそれほど差はありませんでした。

正直、某私立大学院に未練はありましたが、費用面を理由に某国公立大学院を選択しました。

 入学金振り込み期限日に、某私立大学院から「振り込みがまだですが・・」と電話がありましたが、丁重にお断りしました。

 以上が社会人大学院への進学を検討し、入学するまでの経緯でした。参考になればうれしいです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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